苔を増やしたい

関東の土は関東ローム層でゼニゴケには恰好の土壌のようで、増えてほしいスギゴケやスナゴケはなかなか思うように増えてくれません。
ですので、色々と調べてそれに従って苔を育ててみることにしました。

意外なことに苔にも全日照を好む苔があるそうです。というか、そもそも苔に対する知識が無さすぎる事に気付きました。
勝手なイメージでは、陽が当たらなくて、ジメジメしたところなら苔が増えるんだろうと想像していたんですが。。。
当然ですが、苔にも種類が色々あって、それぞれに好む環境が違います。そんな当然のことに全く気が付かず、なんでゼニゴケだけ沢山生えてくるのかなぁ… と。

とりあえず種類の名前を確認。予想外にたくさんあります。
一般の人がイメージする苔庭の苔といえばスギゴケだそうですが、あんまりそんなイメージすら持ってませんでした。すみません。
やはり言語として名称を覚えるというのは重要ですね。認識するレベルがかなり高まります。
こんな調子なのでそりゃ苔も増えないわなと思います。

私の好きな苔はスナゴケです。
なんかふんわりしてて、触ったら柔らかそうなんで。
この苔は全日照を好む苔だそうです。よく考えれば、昔、住んでいた寮の屋上に沢山生えてました。日除けのようなものが一切無いのにも関わらず、モッサ~ と、生えていましたからね。まったく自分の観察力の無さに愕然とします。
かなり乾燥しても耐えられるそうです。でも水をあげた途端に様子が変わるのが面白いですね。生きてるみたいです。いや、生きてます。

そして、意外にも水はけが良い方が佳いということです。
そかぁ、湿ってりゃ良いんだろうと勝手に考えてました。ごめんなさい、無知で。
川砂を多く混ぜて土づくりをして、ピートモスを上下から…。
わからないことばかりなので、実験だと思って色々やってみました。

で、数か月経ってほんとに少し発芽してきました。
あぁ~知識ってすごいなぁ~って思ってしまいました。
先人の知恵とか、記録ってすばらしいですね、ほんと。

少しうまくいくと俄然面白くなります。どんなところにどんな苔を生やそうか。うまくいくだろうか…。

正座が苦手でもお茶はできます

何を隠そう私は正座が結構というかかなり苦手です。
お茶教えているのに正座苦手なの(笑)?って言われますが、苦手です。
茶道を始めた当初に比べれば、かなり正座できるようになりましたが、当初は30秒ほどでも耐えられないくらいの痛みがありました。
私の場合しびれるわけでは無く、単純に足が痛いのです。どこがと聞かれれば、色んな所が、沢山!という感じです。
正座をしても全く痛くないという人が羨ましいです。
前に会ったフィンランドの方は少しも痛くないし、寧ろラクと言ってました。
え?脚が長いから??美人だから??とか思ったりしましたが、そういう理由では無いようですね。脚が長い方でも、美人でも、痛い方いますので。

ですが、毎日少しずつ正座に慣れるようにすると段々座れるようになってきます。
本当にすこしづつですが、座っていられる時間が長くなります。
また、正座をするために運動なんかもしました。
足首が固いので、足首ストレッチをしたりとかも。
普通の人はそんなことしなくてもよいかもしれませんが、私の場合早く慣れる必要があったので。

というわけで、正座が苦手な方でもお茶をしたいと思ったら、ぜひチャレンジしてみてください。
でも、無理はしない方がよいですよ。
足を痛めてしまっては元も子もないですからね。
できる範囲でテキトーに頑張りましょう。

稽古を始めるといきなりお点前には入らないですので、段々と慣れていくことができると思います。

ちなみに、戦国時代は正座じゃなかったみたいですけれど…。

宗和流の茶会に行ってきました

ひょんなことから宗和流の茶会に行く機会がありました。
場所はトーハクの茶苑。
六窓庵が濃茶席、転合庵が薄茶席。
点心は三友居で美味しかったっす。
煮物椀がついているとやっぱ豪華に感じます。

宗和流というのは言わずとしれた金森宗和が流祖の流派です。
野々村仁清との関係でお茶の世界ではよく出てくる名前ですね。
こちらの流派の茶会には初めて伺いましたが、席主の方のお話も、お道具も素晴らしく大変良かったです。

六窓庵は宗和好の茶室だそうです。
奈良にあった茶室を移築したらしいのですが、茶室の運搬の途中で暴風雨に遭い船が転覆、部材は運良く岸に流れ着いた(ホントか?!)というものらしいです。
名前の通り窓が六つありまして、中柱が太いのが印象的でした。

濃茶席の掛物は宗和の消息。
茶入は仁清の茶入。とても華奢な感じで、耳が面白いです。牙蓋が取りづらいとお客様が仰っていましたが、私は触っておりませんのでよくわかりませんでした。
茶碗は大徳寺呉器。良い茶碗でした。大きさや景色、状態など素晴らしく、箱も良い箱に入っているなぁと思いました。古い箱を見せてくれるのはとても嬉しいです。
次の茶碗は伊羅保でこちらもホントに良い茶碗(そりゃそうだよと言われそうですが)。ベベラもしっかりとあって、風格のある茶碗でした。
建水は南蛮の〆切。じっくり見てみたかったです。

古い道具を席で使っていただけて、それで飲ませて頂けるということは本当に貴重な経験であります。
大徳寺呉器っていったら400年も前の茶碗ですからね。それを使ってお客さんに出してくれるってのはありがたいことです。
古い茶碗ってのはどうしても脆くなりやすいですし、大寄せの茶会ってのはどんな人が来るのか分からないですので、リスクは高いですよね。
もちろん値段もかなり高額になります。
釜は道仁の釜だそうで、ほぇ~という感じ。見る機会ないですよね、道仁の釜なんて。珍しいもの見せていただきました。
私は古い道具で雰囲気ある物は好きなのでこういった席に入れた事はラッキーでした。

さて、薄茶席は遠州好の転合庵。
こちらは12代(だったと思う)の画賛でした。歌が書かれていて、この時期らしい内容で濃茶席とはガラッと変わった感じ。
主茶碗は御本刷毛目。歪みが印象的でした。
数茶碗としてガラスの茶碗が出てきまして、仁清の三玄院の天目写ということでした。こういった珍しい写物を出してくる所が面白いですね。
一見ガラスには全く見えないですが、持ったらなんとなくガラスだとわかりました。
薄茶席には現代の方の造った物も取り入れて目新しさがあります。
煙草盆は宗和好で、なかなか他でお目にかかれないような形の物。やっぱり色んな流派の茶会に行ってみるもんだなと思います。

これから毎年茶会をしていこうと考えていますと仰っていましたので、もしまた機会があれば伺いたいです。
ありがとうございました。